2011年04月14日
原子力考察 vol.10(放射線)
放射線は、放射性物質が崩壊する際に放出されます。
半減期(長い)⇔放射線は弱い⇔影響は長期間
半減期(短い)⇔放射線は強い⇔影響は短時間
のような関係になります。
注)半減期(長い)=単位時間あたりに崩壊する原子数が少ない=放射線を
放出する割合が少ないのであって、一概には放射線が弱いのではありません。
核種によって、放出するエネルギー量に差異があります。
また放射線の種類によっても影響は異なり、
放射線の影響力係数
α線>β線>γ線 (α線はβ・γ線の約20倍程度)
放射線の透過力
α線<β線<γ線
のような関係があります。健康被害を考える上で、どの放射線の影響が
大きいかは被害が懸念される身体的部位や、内部被曝・外部被曝なのか
によって評価が分かれます。
放射線を浴びると、原子・分子から電子がはじき飛ばされ(イオン化し)、それが
DNAの鎖が破壊されたり、2本の鎖をつなぐ塩基が壊されることがあります。被曝
したあとすぐに(せいぜい数週間後に)出る急性障害と、数年、場合によっては
数十年後に出る晩発性障害があります。
250mSv以上浴びると急性障害が出る可能性があります。急性障害としては、やけど
出血(内臓からも)、けいれん、脱毛、目の水晶体混濁、意識混濁、白血球減少、
永久不妊などがあり、さらに多量に浴びた場合は死に至ります。
晩発性障害としては、ガン・白血病、白内障、胎児の障害、寿命短縮、遺伝障害など
があります。しかし、これらが発現したとしても、その原因を数十年前に浴びた放射線
だと特定することは難しい。すわなち統計的に、放射線を浴びた人たちの間で、これら
の障害の発生の確率が高くなるというものです。
ガンや遺伝障害などは、放射線を浴びれば浴びるほどその発病の確率が高くなる
可能性があります。逆にいえばどんなに少なくとも浴びると危険だともいえます。
その両者の兼ね合いをとって、限界線量(許容量)というものが決められてます。
日本政府はICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に準拠し、職業人(原子力関係
の仕事に就いている人)については50mSv/年と定めている(ただし、ICRPは1990年
に職業人は20mSv/年(100mSv/5年)と勧告)。一般人は1mSv/年です。
職業人の方が50倍も高いのは、仕事上放射線の知識はあるし、管理されているから
です。そして仕事上ある程度浴びざるを得ないからです。
※職業人に対しては緊急時には100mSv/年が認められていた。しかし、2011年3月11日に起きた
福島第一原発の事故に際し、この値が250mSv/年に引き上げられた。
微量放射線の害を評価するのは難しく、現在でも議論になっています。
放射線が健康被害を及ぼす理論として閾値(しきい)を考慮する説(閾値を超えなけ
れば健康被害がない)と比例による説(微量であっても健康被害が生じる)、
微量であれば健康に良い説があります。
放射線によるガン発生の詳しい実験結果は、データ量が少ないために不明な
部分も多いと思いますが、放射線によってDNAに異常が発生するためだと
思われます。この異常が発生する事は確率に依存されるために、放射線を多く
浴びてもガンにならない人もいれば、微量でもガンになる人はいると考えられます。
年間放射線被曝量が100mシーベルトを超えると、発ガンリスクが0.5%
上がると報道されています。
このようなことから、放射線にはなるべく当たらない方が良いと思います。
しかし生活もしていかなければならないので、金銭的・精神的に許せる範囲内
で個々が考えるべきだと思います。
※福島県の人口は約200万人です。もしこの人口に対して発ガンリスクが0.5%
あがると1万人がガンになる計算です。この人数は少ないでしょうか?
これが関東全域になれば80万人がガンになります。死亡率が5%としても4万人。
今回の被災について死者1万人と捉えるのでなく、10000件の死亡事故があったと
考えるべきだと「たけし」さんが言っておりましたが、原発に対してもパーセンテージ
で捉えるのは大きな間違いです。このことを政府(民主党)は理解するべきです。
半減期(長い)⇔放射線は弱い⇔影響は長期間
半減期(短い)⇔放射線は強い⇔影響は短時間
のような関係になります。
注)半減期(長い)=単位時間あたりに崩壊する原子数が少ない=放射線を
放出する割合が少ないのであって、一概には放射線が弱いのではありません。
核種によって、放出するエネルギー量に差異があります。
また放射線の種類によっても影響は異なり、
放射線の影響力係数
α線>β線>γ線 (α線はβ・γ線の約20倍程度)
放射線の透過力
α線<β線<γ線
のような関係があります。健康被害を考える上で、どの放射線の影響が
大きいかは被害が懸念される身体的部位や、内部被曝・外部被曝なのか
によって評価が分かれます。
放射線を浴びると、原子・分子から電子がはじき飛ばされ(イオン化し)、それが
DNAの鎖が破壊されたり、2本の鎖をつなぐ塩基が壊されることがあります。被曝
したあとすぐに(せいぜい数週間後に)出る急性障害と、数年、場合によっては
数十年後に出る晩発性障害があります。
250mSv以上浴びると急性障害が出る可能性があります。急性障害としては、やけど
出血(内臓からも)、けいれん、脱毛、目の水晶体混濁、意識混濁、白血球減少、
永久不妊などがあり、さらに多量に浴びた場合は死に至ります。
晩発性障害としては、ガン・白血病、白内障、胎児の障害、寿命短縮、遺伝障害など
があります。しかし、これらが発現したとしても、その原因を数十年前に浴びた放射線
だと特定することは難しい。すわなち統計的に、放射線を浴びた人たちの間で、これら
の障害の発生の確率が高くなるというものです。
ガンや遺伝障害などは、放射線を浴びれば浴びるほどその発病の確率が高くなる
可能性があります。逆にいえばどんなに少なくとも浴びると危険だともいえます。
その両者の兼ね合いをとって、限界線量(許容量)というものが決められてます。
日本政府はICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に準拠し、職業人(原子力関係
の仕事に就いている人)については50mSv/年と定めている(ただし、ICRPは1990年
に職業人は20mSv/年(100mSv/5年)と勧告)。一般人は1mSv/年です。
職業人の方が50倍も高いのは、仕事上放射線の知識はあるし、管理されているから
です。そして仕事上ある程度浴びざるを得ないからです。
※職業人に対しては緊急時には100mSv/年が認められていた。しかし、2011年3月11日に起きた
福島第一原発の事故に際し、この値が250mSv/年に引き上げられた。
微量放射線の害を評価するのは難しく、現在でも議論になっています。
放射線が健康被害を及ぼす理論として閾値(しきい)を考慮する説(閾値を超えなけ
れば健康被害がない)と比例による説(微量であっても健康被害が生じる)、
微量であれば健康に良い説があります。
放射線によるガン発生の詳しい実験結果は、データ量が少ないために不明な
部分も多いと思いますが、放射線によってDNAに異常が発生するためだと
思われます。この異常が発生する事は確率に依存されるために、放射線を多く
浴びてもガンにならない人もいれば、微量でもガンになる人はいると考えられます。
年間放射線被曝量が100mシーベルトを超えると、発ガンリスクが0.5%
上がると報道されています。
このようなことから、放射線にはなるべく当たらない方が良いと思います。
しかし生活もしていかなければならないので、金銭的・精神的に許せる範囲内
で個々が考えるべきだと思います。
※福島県の人口は約200万人です。もしこの人口に対して発ガンリスクが0.5%
あがると1万人がガンになる計算です。この人数は少ないでしょうか?
これが関東全域になれば80万人がガンになります。死亡率が5%としても4万人。
今回の被災について死者1万人と捉えるのでなく、10000件の死亡事故があったと
考えるべきだと「たけし」さんが言っておりましたが、原発に対してもパーセンテージ
で捉えるのは大きな間違いです。このことを政府(民主党)は理解するべきです。
物理に疎い文系の修行僧も
「ただちに影響するレベルではない」
という発表は
論理学的に
「後々に必ず影響するレベル」
である
ということを示すことを
うすうす感じていましたが、
ルコントさんのブログで物理学的に理解することができました。
で
・・・私達は次世代に何を残せるのでしょうか?